ひだる地蔵さん

  • 2006.04.09 Sunday
  • 20:47
佐倉峠の登り口に「ひだる地蔵」が祀られている。
歩いているときや仕事をしているときに、突然空腹感を覚え、ふらふらになってしまうのは、ひだる神に取り憑かれたからだといわれた。山野を歩いているとき突然はなはだしい空腹をおぼえ、疲れて足腰が立たなくなる現象を、一種の妖怪のしわざと考え、ひだる神という。
これに遇うと、一粒の飯でも木の葉でも口にすればたちまち治るが、何もないときは葉に米の字を書き、これをなめるとよい。山野で弁当を食べるとき、必ず少し残しておいて、ひだる神に憑かれたときの用意をするという地方もある。

憑かれる場所は、峠の山道などが多く、行路病者が餓死したようなところもいう。
無縁の死霊や餓死者の亡霊、特に非業の死や疫病による死によって、十分浮かばれずにいる霊が悪霊と化し、通行人を悩ますものと信じられている。仏教的にいえば餓鬼にとりつかれたということであり、このひだる神のような憑きものの伝承は西日本多くみられ、ダリ神、ジキトリ、いざり神、ヒモジイサマなどと言ったりする。

険しい佐倉峠を越えて帰る里人の中には、寒さと空腹のために亡くなってしまう者もあったという。佐倉峠を越える人々がひだる神に取り憑かれないようにお祀りしたのがこの地蔵だと伝えられている。

ひだる地蔵尊由来
 吉野の山間地には、急な坂道を往き来する旅人の難渋を救う地蔵尊が数多く存在する。しかし、この「ひだる地蔵」という名称のものは珍しい。この峠を越える人々が「ひだる神」に取り憑かれないように祈願したのがこの地蔵さんである。「ひだる」という言葉は、この地の方言で空腹という意味である。徒歩以外に交通手段がなかった時代の人々の苦しみが、いかに想像を絶するものであったかがよく分かる。 いつの時代に建てられたものか定かではないが、旧街道の閉鎖にともない「家内安全・交通安全」の守り本尊として、この度この場所に移転安置したものである。
平成十四年九月二十三日 東吉野村観光協会

畑仕事をしていた年配の女性に尋ねてみたら「下の道路のひだる地蔵さんを新しい道の方へ移転して、お祀りしているのよ。交通安全のお地蔵さんよ」と教えてくださった。
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